ここ数年、転職ブームと言っても過言ではないくらい転職市場は活性化しています。
一方で、「早期退職」「入社後のギャップ」「人材の定着率の低さ」など“ミスマッチ”も深刻化しています。


厚労省の調査でも、中途入社者の約3割が1年以内に離職しており、企業側・求職者側の双方にとって、大きなロスが生じていることがわかります。

転職というのは、本来“より良い選択”であるはずなのに。
なぜ、多くの人が「こんなはずじゃなかった…」という現実に直面しているのでしょうか?

▪️私も、ミスマッチで地獄を見た

私自身、これまでに2度の転職を経験していますが、1回目は完全に失敗でした。
入社してわずか1週間で「辞めたい」と感じたのです。

その理由は、とてもシンプルでした。
入社前に、その会社の“本当の姿”を見抜けなかったから。

初日から想像を絶する事態が待っていました。
・「お前はコストの塊だ」
・「数字が出せない奴に人格はない」

などなど、初日からごく当たり前のように言われます。令和でもこのようなカルチャーの会社は存在します。

相当メンタルが強い人でないと、きついのではないでしょうか…

▪️なぜこのようなミスマッチが生まれたのか?

この問題の根本を探るために、各種プラットフォームを使い、30名を超える転職経験者、そして人事コンサル・転職エージェントなど述べ60名以上にヒアリングを実施しました。

その中で、ある共通項に気づいたのです。

ミスマッチは“本人の見極め不足”ではなく、転職市場の構造上、”誰にでも起こり得る問題”である。

以下に、その真相を解明していきます。

1. ミスマッチの正体は、「情報の非対称性」にある
転職市場における最大の壁。それが、**企業と求職者の間にある“情報の非対称性”**です。

実際に私がヒアリングした転職経験者が入社後に、ギャップを感じた理由はこんな声が多く挙がりました。
・聞いていた仕事内容とまるで違った
・社風や雰囲気が合わなかった
・残業時間が「実態」と「説明」で乖離していた
こうした“ズレ”が生まれるのは、選考中に企業のリアルが見えていないからです。

2. 「現場社員の声」が聞こえない選考プロセスの限界
求人票は抽象的で、エージェントはポジティブ情報に偏りがち。
口コミサイトも主観とバイアスが強く、部署や時期によって差があります。

何より深刻なのは、「そこで働いている社員の声」が聞こえないこと。

大学を選ぶときにオープンキャンパスに行ったり、就活でOB訪問したように、転職でも“肌感”を確かめる場があれば、ギャップはぐっと減ります。

3. カジュアル面談が普及しない本当の理由
「じゃあ、現場の社員とカジュアルに話せる仕組みを作ればいいのでは?」

そう思いましたが、これも現実的にハードルが高いことが分かりました。

・採用フローが属人化している
・社員に面接を任せられるほどの仕組みがない
・結局社長が気に入らなければ不採用
その結果、現場のリアルが見えないまま選考が進むことになります。

4. お互いに“盛った状態”で内定、採用
転職の選考は短期決戦です。
その中で、企業も求職者も「良く見せたい」と思うのは当然の心理。

求職者:「志望度が高いです」「成長したいです」
企業:「成長環境があります」「風通しが良いです」


でもこの状態、“都合のいい断片”同士がすり合わさってるだけなのです。

結果、入社後にはこういった声があふれます。
・「聞いていた話が違う…」
・「制度はあるけど使えない」
・「人間関係が合わなかった」

これこそが、モチベーションの低下や早期退職の主な引き金となっています。

5. ミスマッチの連鎖と企業側の負のサイクル
ミスマッチによって社員が辞めると、企業にもダメージが跳ね返ります。

離職者が増える→企業の評判が落ちて応募が来なくなる→焦って採用する→またギャップが起きて、辞める
…という負のループに入ってしまうのです。

多くの企業が「ミスマッチは避けたい」と考えているものの、それを防ぐだけの体制や余力がまだ整っていないのが実情です。

▪️あなたもミスマッチの当事者になるかもしれない

ここまでお読みいただいたあなたは、もしかするとすでに気づいているかもしれません。


転職におけるミスマッチは、誰にでも起こり得る“ということを。

周りで転職した人にどんなギャップがあったのか、是非聞いてみてください!

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